2016/12/07 14:28


2016年12月7日、愛情やお金、豊かさなどを意味する金星がみずがめ座に入ります(8日になろうとする直前くらいの時間ですが)。みずがめ座にはすでに火星が入っており、てんびん座の木星とトラインを組んでいます。その火星を金星が追って木星とのトラインを目指していくのですが、愛、お金、幸福などすごく素敵な「幸運の広がり」を感じさせるアスペクトだなあと思います。1988年の西武百貨店の広告で、糸井重里さんの「ほしいものが、ほしいわ。」というコピーがあるのですが、まさにこんな感じが近いかもしれません。「端から端まで全部くれたまえ」みたいな。(なんだこの表現は)

といっても、非常にバランス感覚を心得ているとらわれのない星座同士です。火星が絡むアスペクトといっても、その熱は良いほうに転化されて、変に暴走しすぎることもないでしょう。肩の力を抜いて、自由に柔軟に「自分がほしいもの」を求めたいとき、です。

 

クリスマスや年末を前にしたこの季節は、人と会ったり、目の前にいない人のことを想う機会も多くなりますね。贈り物を選んだり、誰と過ごすかを考える中で、自然と自分が何を幸福と思うのか、何を手に入れていて何を手に入れていないのか、ということに思いが向かう人も多いことでしょう。

その一方で、寂しさが募ってしまう人もいらっしゃるかと思います。となりに誰かがいないこと、ほしいものが手に入らないこと。街を彩るイルミネーションのきらめきさえも胸を刺す、そんな夜もあるかもしれません。

 

どちらの感じ方も、その人にとって紛れもない真実です。ひとりで感じる寂しさは辛いものですが、ふたりでいるのに感じてしまう寂しさの悲しみも格別です。たくさんのものを持っているからこその温かく重たい煩わしさもあれば、何もないがゆえの静かな気楽さもあります。どちらかがえらいわけでも、幸せだと決まっているわけでもありません。誰もがそれをわかっていながら、私たちはときどき「今ないもの」を切望してやまないことがあります。

 

金星がみずがめ座入りするこの季節、もしお気持ちに余裕があれば「今あるもの」に目を向けてみませんか。個人としての喜びや愛を、仲間としてのあたたかさや意欲のようなものを、今手にしている大好きなものたちを。それらを嬉しいと実感すればするほど、今あなたが「ほしいもの」が手に入りやすくなるだろうと思います。もしかして、ほしかったものとは別のかたちで、「本当にほしいもの」が舞い込んでくることもあるかもしれません。あなたのもとに星が降るように、有形無形のギフトがほしいぶんだけ届きますように。