2016/10/15 20:09


2016年10月16日13:24、おひつじ座で満月が起こります。この満月は改革と自立の星、天王星とほぼ重なる位置で起こります。天王星は改革と自立の星。これまでの自分、古い価値観や体制、執着やとらわれといったものと決別しやすいタイミングと言えるだろうと思います。もしくは「決別しなければならなくなる」「手放さざるを得なくなる」といった、少しショックを伴う体験をする人もいらっしゃるかもしれませんね。

先程ちらっと書きましたが、執着、というものについて少し掘り下げてみます。
「執着はいけないこと」というのは、占いやスピリチュアル、また自己啓発的な本にはよく書かれていることです。ここ2〜3年で、特によく目にするようになりました。私も日々「これって執着ですよね」「執着してはいけないとわかってはいるんですけど」といった、痛みを伴うお言葉をよくいただいています。

執着が心のなかいっぱいに広がっていると、本当に望んでいる幸せを引き寄せにくくなることは確かです。ただ、「彼のことが大好き」「別れてしまったけれど好き」といった真摯な願いまでをも、執着と思って苦しむ必要はないと私は思っています。そうした願いを持つことは胸をあたたかくし、人をつよくし、より良い人生を生きていくことにつながります。執着とは違うものだと思うのですね。どうか大切に、抱きしめ続けていていただきたいです。

私が考える執着は(特定のどなたかのお考えを取り上げているわけではないので「私のことだ!」等と思わずご覧いただきたいです。非難するつもりはないので、心配しないでくださいね)まず、相手を操作しようとする考え方です。「彼に絶対こうして欲しい」といった発想です。それから、まだ起こっていない未来にとらわれること。たとえば「こういうことが起きるに違いない、どうしよう」と思うようなことです。それから過去に執着してしまうのも、よくありません。「こんなことをされた。許せない」といったものですね。これらが、私が考える”手放したほうがいい執着”です。

でも、上に書いたようなものってどれも、人として素直な気持ちばかりなんです。こうした思いを抱くことは、悪いことではまったくありません。人間として自然な心の営みですよ。いけないのは、ずっとこの感情にとらわれていること。とらわれ、飲み込まれてしまうと、運気は低迷していく一方です。出口の見えないトンネルに自ら飲み込まれていくようなことが、執着心を抱くことなんです。
”手放したほうがいい執着”がわいてくるときってたいてい、すごく頑張っているときなんですよね。でも、どうにもならない。それでも幸せを願うからこそ、希望を捨てないでいるからこそ、執着も生まれるわけです。だから、頑張っている自分はちゃんと認めてあげて、不安の海に飲み込まれないようにひとつひとつ手放してあげたほうがいいですよ。できる範囲で大丈夫ですから。そのほうが、運気は好転しやすくなります。
何より、執着を手放してみると、自分が楽になります。

今回の満月は、天王星と重なります。長く続いていた柔軟宮の時代から活動宮の時代へとスイッチが切り替わるタイミングです。執着や過去へのとらわれに区切りをつけて、よりよい人生を生きていくと決める。そういった、頼もしく力強い一歩を踏み出す人も多いでしょう。
そして、ずっと断ち切れない執着を持って頑張り続けてきた人にとっても、今はとても手放しやすいだろうと思います。もし手放そうと思えたら、どうか「今まで執着していた自分」を責めないであげてください。頑張ってきたのに責めたら、自分がかわいそうです。むしろしっかりと自分をねぎらって、「今までありがとう、もういいよ」という気持ちとともに執着を手放してみてはいかがでしょうか。執着といえども、これまで自分の一部だったものです。ナイフでむりやりそぎ落とすようなことをしなくても、ふわりと風にのせて飛ばしてあげたほうが、傷は小さくて済むはずです。

どなたにとっても、いい満月でありますように。